心が病んでいるときは名言が読みたくなりますよね。
バガボンドは僧や老齢のキャラが多いこともあり、人をはげます名言がたくさん。決して説教臭いわけではなく、じ〜〜んと心に沁みます。
今回はその中でも大人が立ち直るキッカケになるような名言を、本気で選んでみました。名言を語るシーンの説明や解釈もつけています。
それでは見ていきましょう。
心が病んでいるときに読みたい『バガボンド』の名言集
大きな失敗や後悔を抱えている
闇を知らぬ者に光もまた無い
闇を抱えて生きろ
(沢庵宗彭)出典:バガボンド2巻
自分の生きる姿に絶望した武蔵は、岩に頭を打ちつけて死のうとしますが、沢庵に救われ、沢庵に心をひらきます。そんな武蔵に沢庵が贈った言葉。
失敗や後悔は人の気持ちを萎えさせますね。過去を忘れるのではなく、受け止める気持ちにさせてくる名言。
悩みに囚われている
一枚の葉にとらわれては木は見えん
一本の樹にとらわれては森は見えんどこにも心を留めず
見るともなく全体を見る
それがどうやら見るということだ
(沢庵宗彭)出典:バガボンド4巻
武蔵が沢庵におつうへの想いを相談すると、武蔵は隙を突かれて一本取られてしまいます。「心が何かにとらわれていれば剣は出ない」ということを武蔵にさとしたときの言葉。
この名言は日本に古くから伝わる「木を見て森を見ず」と同じですね。悩みや細かいことばかり気にして、全体の流れを見失いがちな人には金言。
自分にウンザリしている
ぜーんぶひっくるめてのお前なんだ
いいんだそれで認めてしまえ
ありのままのお前を
修行はそこからだ
(沢庵宗彭)出典:バガボンド4巻
旅先で偶然出会った沢庵との別れの際、おつうへの思いが修行の妨げになっていると考えていた武蔵に向かって説いた言葉。武蔵はこのあと、寂しいと思いながらも野宿し、翌朝にはスッキリしています。
仕事や恋愛で失敗すると、ウジウジ悩んだりしませんか?(私のことです)そんなときは、いっそどん底まで沈むとV字回復します。自分の性格をありのままに認めてしまうと、自分にあった新しい方法も見えてきます。
今まさにドン底にいる
天地自然に四季のあるように
人間の修行などもまた
繰り返す四季の如し
(胤栄)出典:バガボンド7巻
武蔵が敗北を乗りこえて、ふたたび胤舜と対峙したときに、胤栄(じいさん)が武蔵を見つめてつぶやいたセリフ。武蔵は自らの殺気を内におさめ、胤舜との戦いを優位に進めます。胤栄(じいさん)は武蔵の成長ぶりを、自らの体験と重ねて見ていました。
ドン底(冬)にいるのであれば、あとは運が巡って良くなる(春を待つ)ことを待つばかりですね。
人と違うことをして失敗した
天は笑いはしない
(武蔵)出典:バガボンド9巻
小柳生城へ乗り込み、一人vs一城という無謀な戦いを始めようとする武蔵。「無謀と笑うか?」の問に、城太郎が「人はたぶんそういうよ」と答えたときの返答。
例え失敗しても、自分の思い通りやったのであれば、他人の評価なんか気にするなということ。スティーブ・ジョブスのStay foolishにも通ずる名言。
失敗の原因をいつまでも探している
考えれば考えるほど
見よう見ようと目を凝らすほど
答えは見えなくなる見つめても見えないのなら
目を閉じよ
(石舟斎)出典:バガボンド11巻
石舟斎に対峙した武蔵だったが、簡単にあしらわれてしまう。「天下無双とは何か?」武蔵の純朴な問に石舟斎が答えたときの言葉。
いくら考えてもわからないときは、考えないで進めということかと思います。
この先どう生きたらいいか不安
それぞれの生きる道は
天によって完璧に決められていて
それでいて完全に自由だ
(沢庵宗彭)出典:バガボンド29巻
京都所司代に囚われた武蔵は、面会に訪れた沢庵に説かれます。沢庵が聴いたという天の声を武蔵に教えてくれた場面でのセリフ。
これは芥川龍之介の名言「運命は性格の中にある」と同じです。性格は産まれたときから決まっていて、その人間がやれることは、所詮その性格の範疇に納まるということ。つまり自分の性格を超えるような所業はできないと言う意味。
結局のところ自分の性格を超えてできることは何もないのだから、休むか前に進むしかない。前に進むなら早いほうがいいですね。
自分と他人を比べてしまう
この世に強い人なんておらん
強くあろうとする人
おるのはそれだけじゃ
(お杉)出典:バガボンド31巻
又八がお杉婆を背負いながら歩いている最中のこと。母親に甘えるように弱音を吐く又八に向かって、お杉婆がさとした言葉。別の場面で武蔵も「強くなりたいのではなく強くありたい」と言っています。
強く見える人だって辛いときや悲しいとき、悩みはあるということ。
自分の弱さに苛ついている
弱いっ くそっ 弱い
嫌いだよオレのこのクソ弱さが
みっともなくて俺の嘘をひとつひとつ
はがしていったら
真ん中には何もねぇ!!その空っぽを誰にも
見せたくなかった
(又八)出典:バガボンド31巻
又八はお杉婆を背負って崖から飛び降りようとするが、結局飛び降りることができなくて後ずさりします。そのとき又八が心の底から吐いたセリフ。
自分に嫌気が差したときは、思い切って弱いところを誰かに吐き出すことも大切なのかもしれません。
まとめ
如何でしょうか?バガボンドの名言を私なりに解釈してまとめてみました。
心が病んでいるときは、バガボンドの名言を見て、気持ちを落ち着かせたいですね。
ちょっとそれ解釈違うんじゃないの?なんて思う人もいると思います。そんなときはご意見ください!
この辺りの名言は、バガボンド好きな人なら誰しも抑えているところだと思うので、話のネタになりそうだ。と思って打ち合わせとかでポロッと使ってみてたりするのですが、「?」という顔をされて、寂しい思いをしたりします。。
漫画のセリフを覚えたりとかあんまりしないですかね・・。そんなヒマじゃない?ま、そうなんですが。
次回は別の視点で、他の名言をまとめたいと思います。
コメント