ゴールデンカムで登場した幻の魚イトウ。
キロランケと杉元達が出会った場面で初登場。そして白石は川に落ちて、イワン・オンネチェップ・カムイ(イトウのヌシ)に喰われる‥。
そのあとイトウのヌシは捕らえられ、刺し身や塩焼きに。これが何とも旨そう!
イトウってどんな魚か気になって調べてみました。するとイトウに関するアイヌの伝説が残っていることも判明。
イトウとはどんな魚か?アイヌに残る伝説とは?
順にみていきましょう。
イトウってどんな魚?
イトウは日本最大の淡水魚で、大きいもので1〜1.5m。雑食で昆虫や魚、カエル、ネズミ、水鳥の雛、そして共食いまでします。寿命が長く15〜20年生きる個体も。
産卵期のオスは、頭を除くからだ全体が鮮やかな赤い色に染まります。
かつては東北にもいましたが、いまは北海道のごく一部の川にしかいません。河川工事で環境を壊したのが原因です。
イトウは絶滅危惧種に指定されている
イトウは環境省のレッドリスト絶滅危惧IB類に指定されています。
絶滅危惧IB類とは、
「近い将来における絶滅の危険性が高い種」
です。
個体数は不明ですが、国立環境研究所の研究では北海道の猿払川で1000〜1250尾のイトウが生息していると推測しています。
イトウの生息が確認されているのは北海道の10河川ですから、多くても数万匹といったところでしょうか?
国外ではサハリンと北方領土に生息しています。
イトウはどんな味?
幻の魚イトウは、淡泊でくせがなく川のトロと言われています。
サケ科だけあって、身の色は赤。
近年青森県で養殖しているのですが、養殖と天然では全く味が違うとのこと。天然のほうが身がしまっていて美味しいみたいです。
絶滅危惧種IB類なので、天然をたべるのは気が引けますが、個体数が回復したら食べてみたいですね。
ちなみに養殖はここで食べれるみたいです。
そのためにも公共工事の予算消化のために行われている河川のコンクリートを引っぺがしたい思いです。ヽ(`Д´#)ノ
アイヌに残るイトウの伝説
・・・昔、狩人が大熊を見つけて跡を追ったところ、熊は然別湖に飛び込んで泳ぎだした。ところが、湖の中腹まで行くとぶくぶくと沈んで見えなくなってしまったので、船を漕ぎ出して行ってみると、体の長さが四、五十メートルもあるイワン・オンネチェップ・カムイ(六倍の老体魚神の意)というイトウの主が大熊を呑み込んで咽頭につまらせ、熊はイトウの口から前脚を少しのぞかせて死んでいた・・・。
(更科源蔵/更科光著「コタン生物記Ⅱ野獣・海獣・魚族篇」より抜粋)
出典:集まれアイヌの学芸員「イトウ巨大魚伝説の誕生秘話!?」
この伝説どこかで聞きましたね?
そうこれはゴールデンカムイでアシリパさんが話していた、イワン・オンネチェップ・カムイ(イトウのヌシ)の話です!
いや〜ようやく話がつながりました。(^_^;)
まとめ
全長40〜50メートルのイワン・オンネチェップ・カムイの伝説は、釣り人であれば理解できるところです。
スマホも写真もない時代、釣った魚のサイズを自慢しあっているうちに、熊を飲み込むほどのサイズになってしまったんではないでしょうか。
もしくは湖で子供が遊ぶのを戒(いまし)めるためかもしれません。
あとから伝説を作るわけにもいかないので、こういった話は大切にしたいですね。(*´ω`*)
参考文献
・国立環境研究所「絶滅危惧淡水魚イトウの生息数を推定 保全活動の成果が実り安定した個体群を維持」
・集まれアイヌの学芸員「イトウ巨大魚伝説の誕生秘話!?」
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